注意を払っていても介護の現場では、高齢者の食事やお風呂の介助など、事故に繋がりやすい場面がある。利用者さんがやけどを負った際、慌てて処置が遅れないように、落ち着いて適切な処置ができるようになることが重要である。
まずは、症状を素早く確認する。やけどは皮膚が少し赤くなる状態から、水膨れになる状態、さらにひどくなれば痛みを感じない状態までになる。まずやけどをしたらすぐに冷やすことが重要だ。流水や保冷剤を布などで包んで冷やす。服を着ている状態でのやけどなら、脱がさず上から流水をかける。
また、時計やアクセサリーなどは、すぐに外さなければ、腫れると外せなくなる。しかし、どんなに小さなやけどでも、痛みも感じないような状態であれば、肌が壊死している事もあるので、直ぐにでも受診が必要だ。他にも、水ぶくれができていると、つぶしたくなるが、水ぶくれは細菌感染を防ぐ役割があるので、潰さない事が重要だ。
応急処置は、やけどの程度や場所、症状によっても変わってくる。事故が起き、応急処置後は必ず記録を残し、利用者やその家族と面談をして状況説明や、謝罪を行う。やけどなどの事故は、注意していても起こりうる事故である。やけどをさせない事が重要であるが、事故が起こってしまったら、発生時の行動が重要になる。
落ち着いて処置し、必要な場合は受診してもらう必要がある。また、中には言葉などでうまく説明できない利用者もいる。深刻な状態であっても、痛み等を訴えられないので、自己判断せず医師の診察が必要である。